30年度取組事例集

取組団体


エコクラフト・手のひら会
代表者 舛倉 敏江さん


取組名称


エコクラフト教室 紙バンドを使用してバック、バスケット等を作成する取り組み


取組の概要

 双葉町から埼玉県加須市に避難されている方が減少し、生活に「張り」や「生きがい」を見出せずにいる年配の方もいます。避難されている方の生きがいづくりを目的に「エコクラフト教室」を開催しました。お国言葉が飛び交う和やかな雰囲気の中、優しい講師に指導を受け、参加者が自由な発想で素敵なバックやバスケットを制作しました。

 

取組の様子

 「エコクラフト」とは、紙製のテープを使ってさまざまな雑貨を作る手芸のことです。この教室では手芸用紙バンドとして作られた材料を利用して、バッグやバスケットなどの雑貨を制作しています。教室は月3回、福祉協議会加須事務所のホールで開催されています。作業中も制作中のバックなどを互いに見せ合ったり、日々のできごとを報告し合ったりと、楽しい会話が絶えず、いつも和気あいあいとした雰囲気です。ご指導いただいている講師も双葉町出身。一緒に避難生活をされた方なので、参加者とのコミュニケーションもしっかり取れています。講師は参加者の個性を生かしながら、発想を引き出してくれる頼もしい指導者です。

 今年度は計25回開催しました。いずれは作品展を行うことを目標としています。長引く避難生活の中、福島県への帰還や、他県へ転居される方も増えていますが、教室を通して加須市で暮らす皆さんとの交流を深め、地域コミュニティの形成、それぞれの生きがいづくりとなる活動を続けていきたいと考えています。

実施者の声

「避難による環境の変化から元気を失くし、外出を控えていた方々が教室を心待ちにし、笑顔で通ってくださるようになりました。気持ちが前向きになり、教室以外の会合にも積極的に参加するようになったことは取組の成果だと思います。自分の力で作品を作りあげることが自信にもつながり、「生きがい」となります。今後も、避難された方々の心のより所となるような運営をしていきたいと思います」

参加者の声

「作品が完成した時の喜びは他に変え難いものです。作成した作品が実際に使えることも嬉しくやりがいを感じています。また、同じ会場で教室以外の催しもあり、教室以外の方とも交流が生まれ、新たなコミュニティを構築することができました」