令和元年度年度取組事例集

取組団体


川内コミュニティ未来プロジェクト
代表者 秋元 洋子さん


取組名称


川内村の幸福感を持てる村づくりを促進する取組み


取組の概要

 川内村の子供たちが、地域の文化や自然に触れる機会は、震災・原発事故を機に著しく減少。自然豊かな川内村に育ったという実感を持ちづらくなっています。子供たちは、やがては村を離れていきます。そこで、村と結びつきの深い題材をテーマに、独自の文化や習慣を体で感じ、人間的成長を促す取組を実施。子供たちがふるさとに「興味を持ち(興育きょういく)」「郷さとを知り(郷育きょういく)」「響き合う(響育きょういく)」ための場と機会を設けました。

 

取組の様子

 「川内ふるさと学校」は、村に住む子供たちが村の風土に親しみ、また生活の知恵を授けてくれる村の先輩達と触れ合える機会を大切にしています。3回目である今回は「山に生きる文化と知恵」をテーマに、地域に住む方(村の先生)から薪割りや料理、山遊びなどを学びました。

 「いわなの郷で実際に生きたイワナを掴み、養殖している方の想いを聞く」「築150年以上の古民家に暮らす農家宅で餅つきや神棚の飾りつけを通じて、古くから継承されてきた冬の過ごし方を、教えてもらう」「山深い地で生活している山の先生から、生活に必要な薪割りや山の手入れの楽しみ方を学ぶ」子供たちにとっては、どれも初めての体験ばかりです。普段は自然の中で遊ぶ機会があまりない子供が多くいましたが、川内ふるさと学校のなかの普段の学校や家庭とは違う「山の遊び場」に大興奮していました。子供たちの好奇心に溢れた眼差しやたくさんの笑い声で溢れた場となりました。

実施者の声

 身近にありながら、触れることがなかった村の自然、習慣、人々に初めて接した子供たちから、生き生きとした元気と好奇心を見ることができました。ただの田舎体験ではなく、生まれ育った村を心と体で強く記憶する場(心に刻む場)を作ることができたと思います。この積み重ねが、やがては地域アイデンティティとなり、地域コミュニティを支える取組みになると確信しています。

参加者の声

「『昔は子供も大人も薪割りをしていた』と聞き、あんなに大きな斧を子供が振り上げて毎日木を割っていたということが今では考えられず、とても驚きました」

「これからも楽しい遊びや暮らしのことを知りたいのでまた参加します」