令和3年度取組事例集

取組団体


特定非営利活動法人元気になろう福島
代表者 本田 紀生さん


取組名称


富岡町つつじ再生プロジェクト


取組の概要

 富岡町の町花でもあり、町民に広く愛されているつつじの再生を通して、町内の復興と地域の活性化、そして地域コミュニティ形成を目的として企画しました。須賀川市の大桑原つつじ園の協力のもと、町内で剪定したつつじの挿し木苗を希望する町民(つつじの里親)に配布。町民が育成し、将来的に町への植栽を行います。町民が主体的、継続的にまちづくりへ参画する環境を整え、つつじの再生が富岡町の復興の一助となる取組です。

 

取組の様子

 取組の2年目となる今年度は、大きく分けて2つの取組に力を入れました。一つ目は「つつじの里親による挿し木苗の育成」です。新規参画した町民も含め、現在32名の里親によって挿し木苗の育成に取り組んでいます。大桑原つつじ園による年3回のワークショップで管理方法や肥料散布・植替え方法などの指導をいただきました。今年度は時世を鑑み、相談窓口の設置や里親同士の思いを共有できる広報物を配布することによって、非接触でも、つつじを通したつながりを作ることができました。

 二つ目は「町内の植栽に向けた準備」です。育成した挿し木苗を令和4年度末に富岡町内へ植栽することを目標にしているため、具体的な植栽に向け、富岡町役場やとみおかプラス、大桑原つつじ園との協議を重ね、植栽先候補地の検討や植栽後の管理・利活用について準備を進めました。

 今後、候補地が具体化した際には、里親を中心に地域のみなさんの声を聞きながら植栽場所を最終決定し、多くの人に愛されるつつじの再生に向けて取り組みます。

実施者の声

 今年度は新型コロナウイルスの影響で、対面での交流に制限がありました。しかし、“つつじ”という共通のツールによって、参加者ひとりひとりのまちづくりに対する意識の醸成と、参加者同士のつながりを形成することができました。

 次年度は町内への植栽を予定しており、協力団体との連携を密にして、アイディアを出し合いながら効果的な取組となるよう進めていきます。また、ここまで丁寧に取り組んできた里親のコミュニティについても、町のサークル活動や生涯教育の一環として継続・発展させ、帰還が進む富岡町の地域コミュニティ活性に貢献していきます。

参加者の声

「故郷の復興を願う気持ちが増しました。」

「つつじの成長が嬉しく、ふるさとにつながっていると感じています。」

「つつじを育てることで成長する姿に癒され、張り合いが出てきました。地域にも微力ながら貢献でき、自分の為にもなるので今後も継続していきたいです。」