令和5年度取組事例集

取組団体


淑美会
代表者 根岸 淑子さん


取組名称


唄・舞・楽の共演により
被災者の健康づくり・絆づくりを進める取組み


取組の概要

 震災で避難を余儀なくされた浪江町民が心身ともに疲弊する様子を見て、「この人たちの笑顔を取り戻してあげたい」という思いから、平成25年に淑美会を立ち上げました。会では、復興住宅や老人ホームなどへの慰問活動ボランティアとして唄や踊りを披露してきました。本取組では唄や踊りを通じて、被災された方々が一同に会する場を設けました。このイベントに参加することによってコミュニティが再構築され、町民の心身の健康と絆づくりにつながること


取組の様子

 令和5年7月に南相馬市民文化会館で「唄・舞・楽の共演復興祭」を開催しました。当日は淑美会が主催した唄をかわきりに、地元出身の民謡歌手、演歌歌手、トランペット奏者、エレクトーン奏者が歌やさまざまな演奏を披露しました。また、同じく地元の方々によって披露された、モダンバレエやチアリーディング、ベリーダンス、フラダンスなどの舞も大盛況でした。今年度はプロの演歌歌手にも舞台に上がっていただくことができ、満席の会場は歓声による熱気に包まれていました。

 地域の人々は避難生活の中で、家族の離散や、友人・知人との別れなどを経験しています。地域から孤立し、孤独な思いを抱えている方も多くいます。そのため、このイベントへ無料で招待し、心の底からの笑いや感動を同じ場で共有してもらうことは、こうしたストレスや不安を和らげるものになります。イベントを通じたコミュニティ形成によって、人的な復興を図ることは、町の復興にもつながるものであると考え、本取組を実施しました。

実施者の声

 バラエティに富んだプログラムは、観覧された方から高い評価をいただきました。会場の盛り上がりと熱気を肌で感じ、実施者としてのやりがいを感じることもできました。舞台の上で芸能を披露された方々も、満席の会場で大きな舞台に立てたことに感動していました。少しでも参加された方々の癒しの糧となるよう、ぜひ、次年度以降も取組を継続していきたいと考えています。

参加者の声

「構成が素晴らしいステージを見ることができました」

「久々に会う友人とこのイベントに参加することができて、とても良かったです」

「老若男女で楽しむことができました」

「知人に多く会うことができて嬉しかったです」

「開催するまでの苦労は計り知れません。感謝でいっぱいです。ぜひ末長く続けてほしいです」